向日葵がいなくなって、散々泣いて泣いて泣いて。


気付けば夜になっていた。


ベッドにうつぶせになって泣いていたから気付かなかったけれど、お姉ちゃんがベッドの下に座って規則正しい寝息を立てている。


ずっと、一緒にいてくれたんだ。


私は鼻水をすすりあげ、清美お姉ちゃんに毛布をかけた。


「ごめんね」


小さく言うと、ひどい鼻声になっていた。


握り締めていたカンヅメを、そっとお姉ちゃんの隣に置く。


せめて、ちゃんとした場所に帰してあげたい。


私がずっと持っていても、向日葵が直ることはないんだから。


暗い部屋の中、チカチカと携帯電話が点滅しているのが目に入った。


誰からだろう……。


泣きずぎてズキズキと痛む頭を抑えつつ、確認する。


着信3件。


メール2件。


着信は全部瀬戸君からで、メールもそうだった。


1件目は、今日の謝罪の文章。


そして、2件目は――。


《from:瀬戸君


電話も出ないし、メールの返事もないから、すごく不安だよ。


今から出れない?


近くのコンビニで待ってる》