『いらっしゃいませ!…って、藍花じゃない』


『なによ、その言い方。冷たいなぁ』


『ごめん、ごめん。今日予約だったよね』


『うん、お願い』


私がたまに来るのは、親友である雨宮 月那(あまみや つきな)の彼氏が店長をしてるマッサージのお店。


月那は、このお店で働き出して4年になる。


2年前、私が病院に務めだした頃、体の疲れを癒したくてここに通い始めたのがきっかけで、すごく仲良くなった。


女子だけど、気づけば友達以上恋人未満みたいな関係に。


何でも話せるし、一緒にいるとなぜか落ち着くんだ。


24歳で同い年だけど、私より100倍しっかりしてる。


ショートカットが良く似合うめちゃくちゃ美人で、明るくさばさばした性格の月那。


31歳の彼氏とは同棲中でいつかは結婚するみたい。


『今日はオイルマッサージでいいよね?』


『うん、お願い。疲れ溜まってて』


『了解、任せて』