「はあ~僕って超~力持ち! 天才である!」


現れたのは、なんと巫くん。

……と、その後ろには、怜悧くんがいた。



「っ、ふたりとも……!」


「雑魚共見てて~! 僕がけちょんけちょんにしてあげるからね!」


うおらああああと笑顔全開で突進していく巫くん。


目を丸くしてその様子を見ている私のそばに、怜悧くんがそっとかがみこんだ。



「危ねえから下がってろ」

「でも、怜悧くんは大丈夫なの? 怪我してるのに」

「片手が使えないってだけで問題ない。それに、もう少ししたら三好が、族のメンバーを連れて乗り込む予定だから勝算は十分にある」