――夜。
月曜には戻るって言った怜悧くんは、まだ部屋にいなかった。
そして、私はQUEENの部屋に入ることができなかった。
だって、QUEENの部屋に灯りをつけたら、また今日みたいな騒ぎになるかもしれない。
中にいるのが転校生の本田月だって、すでに大勢にバレていたとしても、灯りがついてたら、また女の子たちを煽っちゃうだろうし……。
お風呂に入ったあと、急いで課題に取りかかった。
課題さえ終われば、あとは自分の部屋で眠るだけ。
手探りでベッドまでたどりつくことができたら、真っ暗でも問題なし。
課題が終わるまで、この部屋の灯りだけ借りさせてください、怜悧くん……。