下校時。
「すーみーれーちゃーん。一緒に帰ろっ。」
ニコニコしながら誘って来たのは、
「お、小田巻くん!?」
昼休みに告白してきた彼だった。
って!クールキャラどうしたの!?
今の小田巻くんはどう見たってクールキャラには見えないんだけど。
じゃなくて!!
「え、何で……。もう話さないんじゃ……?」
「心外だな〜!あの写真みたいなことをしないって言っただけで、お話ししないとは言っていないよ?」
思い返してみれば……、そうだけど。
でもね、
教室の『なんで地味なアイツがイケメンの小田巻くんと話してるの?』オーラが怖いの!!
あと、君自身もちょっと怖いの!!
泣きたい……。
「泣きそうになっちゃって可愛い〜!!」
「わ、私、泣きそう?」
現実でも泣きそうな顔をしてるらしい……。
「うん。プルプル震えてて……、もっと泣かせたくなる。」
「ひぇぇぇ!!!」
もう限界!!
ダッシュ!!!!
一刻も早く、恐ろしい教室の雰囲気とそれよりも怖い小田巻くんから逃げたかった……。