「無理やり連れてきてごめん。平野さん。」
中庭の目立たないところまで連行されて、謝罪されました。
って怖っ!!
え!?何!?話って!!
こんな急に話さなくちゃいけないことって何!?
まあ、小田巻くんのことだから怖い目には合わなそうだし‥‥‥。
何なんだろう?ホント。
「それで、小田巻くん。話って?」
「ああ。うん。好き。平野さん。」
「へー。私のこと好きなんだ‥‥‥。」
知らなかった‥‥‥。
って!?はい!?えっ!?
「ごめん。聞き間違ったみたい。」
ははっ。まさか!ありえないな‥‥‥。
あのイケメンな小田巻くんが
私のこと好きだなんてナイナイ‥‥‥。
「平野さん。もう一度言うね?」
冷静に話す彼のことを見て、より一層ありえないと思った。
「うん。ごめんね。」
「ううん。いいんだ。好き。」
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「‥‥‥ごめん。もう一回。」
「好き。」
「もう一回。」
「好き。骨の髄まで。」
「‥‥‥。ごめん。ちょっと待って。」
えっ。どうしよう。聞き間違えじゃなかった!?
えっ!?はっ!?!?えっ!?
ヤバい!!なんか語彙力低下してる!!
平野すみれハ混乱シテイタ‥‥‥。
‥‥‥はっ!!
え、え、え、え、え、えええええええええええええええっ!?!?!?
「え、小田巻くん。今告白した?」
「うん。好き。」
「えっと‥‥‥。どこが?」
「全部。」
すごい流れる感じで何回も『好き』って言われてるけどどうしよう!
現実感なさ過ぎて嬉しいとか、そういう感情が一切出てこない!
逆になんでそんな『好き』とか簡単に言えるの!?。
妄想!?これは妄想なの!?
そういえば、さらっと重いこと言われような‥‥‥。
ははっ。
まさか小田巻くんもこんな平凡な女に告白では飽き足らず
『骨の髄まで好き』とか重いこと言わないよね!
「ついでにはい。これ。」
「ん?何?ってこれ‥‥‥。へっ‥‥‥。」
「平野さんの写真。」
ぎゃーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
このアングル!!
どう見たって!!あれじゃん!!
_______盗撮じゃん!!
いやいやいや!!
この人、涼しい顔しているけど!!
アブナイ人だ!!