__次の日


私は部屋で学校へ行く準備をしながらブツブツ呟いていた。


「夢夢夢‥‥‥。」



そう、あれは全部夢‥‥‥。

もしくは妄想!!


小田巻くんがそんな、私みたいな平凡に告白するはずないって!!


いくらカッコいい人と付き合ってみたいな‥‥‥。

って思ってもあんな重い人は普通に無理だし!!


それにあのクールな小田巻くんが重いはずがない!!


大丈夫、大丈夫、大丈夫‥‥‥。


家にも小田巻くんなんて来てないし、

下校中の私を追いかけてくるはずない‥‥‥。




「すーちゃん?(のどか)ちゃん来たわよー。」

「っ!!はーい!今行く!!」



いつも家まで迎えに来てくれる友達の名前が呼ばれてカバンを急いで手にとった。


‥‥‥?

なんか部屋に違和感があるような‥‥‥。

ま、いっか。










リビングまで行ってお弁当を取ると、お母さんが近寄ってきた。



「すーちゃん。」

「何?」

「最近不審者とか見かけてないかいら?」

「え?」


不審者‥‥‥?


「なんかね、町内の回覧板でこの辺で出たらしいから心配でね?」

「ふ〜ん。見てないけど。じゃあ、行くね?お母さん。」

「あ、あと、澄くんによろしく言っておいてね?」

「なっ!!」



や、やっぱり妄想じゃなかった!?そんな馬鹿な!!

絶対、絶対妄想だと思ったのに!



「いってきます‥‥‥。」

「はい。いってらっしゃい。気をつけて!」



ショックでめった刺しにされた私は、フラフラと玄関に向かった‥‥‥。