▷▷夏希side

俺にとって翠は初恋そのもの。

だけど、本人にそれをバレるとは……。

俺の部屋に行くと、久しぶりのそこはまったく変わってなくて。

翠の手を引いてベッドに座らせた。

なんかさっきから元気ないんだよな。


「翠?どうかした?」

俺が遠く感じたとか?


「あ……ううん、なんも」

なにか考え事をしてる翠。

なんだ……?


「教えて、翠」

翠の目を真っ直ぐ見れば、うっと声をこぼして視線をそらした。