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「ごめんなさい」


目の前でボロボロと、次から次へと目から大粒の涙を流して謝る女の子に、言葉を失っていた。

自分がやったことが酷いことだという自覚からなのか、はたまた先ほど一緒にいた友達に先に逃げられたからなのか。どちらにしても、祖父に言えば終わりだ。


「黙っていて。内緒に、して」

「でも、内緒にしたらこっちが怒られるよ」

「ううう」


同い年くらいの女の子だった。
後ろで一つ結びの髪。桃色の服に白のフリルのスカート。運動会の練習で真っ黒に焼けた自分と違ってまだ白い雪みたいな肌をしている。綺麗だな、と思った。


でもこんな出会い方はしたくなかったな。