「今日はかくれんぼね♪」

耳を閉ざしてもう2年、
口元を見ればなんて言ったか分かるようになってきた。

めんどくさい。

掃除当番を誰かに押し付けた閻魔たちは
今日も私で遊ぶ。

周りを囲まれて連れられた先は体育館。

今日は年に一度の部活動休息日で人っ子1人いない。

ここに入れ!

顎で示された先は、舞台下の物置。

逆らうことが益にならないと知ってる私は素直に従う。

だが、「早く入れよ!」と言わんばかりに
しゃがんだ私の背は蹴飛ばされた。

その勢いのまま中に倒れ込み、頭に鈍い衝撃が。

すぐさま閉められる扉を霞む目で眺めながら
暗闇へ落ちていった。