「ぁ、だから、迎えに」

そういって湧が顎で指した先には、湧の単車が……

それを目にとらえてすぐ、央太に手を振る


あれには敵わない




「え?湧さん何歳ですか?」

目を丸くした央太は、湧の年齢に疑問を持ったらしい

「ふっ、もう30だよ、」

苦笑した湧を見て、さらに目を丸くする


「え?やば、見えねぇ」

央太を無視し、バイクの後ろに跨がる

ヘルメットをつけ、湧を手招き

跨がった湧の背中に頬をくっつけて腕を回す

「きゃー、バイクとかかっこいい!」「あの人、だれぇ?バリ眼鏡似合う!」

やはり、湧は人気だ、だってかっこいいもん、

自慢の兄に口元を緩めた




~*~*

夜、燿が湧に詰め寄っていた

「湧兄さん怒られた?俺行くと、楓に怒られんだけど」

悔しそうに唇を噛む燿に湧が自慢げに笑った


「楓、喜んでたよ?だって、バイク乗るの好きだし」

「は!?楓、湧兄さんばっかえこひいきするなよ!」

だって…、…湧兄の運転安心だし、湧兄の単車好きなんだもん