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「へぇー。……戦国武将カフェ?」

「おー。ホント、女子の考えることわかんねーなぁ」

「ひょっとして瞳真くん、武将のコスプレやるわけ?」

「わっかんねー。鎧重いからヤダ」




翌日も快晴で、真っ昼間の空は青かった。

そんな空から降り注ぐ日差しが照らす学校の廊下には、行き交う生徒と明るい声で、最近は一段と活気に溢れている。

それは、季節柄。六月半ば、学校祭一ヶ月前と、準備がそろそろ動き始める時期だからだろうか。



来月には、学校祭。



昼休み。とある用事で、三年生の教室が立ち並ぶ三階のフロアに来ていた。

しかし、その用事の相手は、まだ教室でお弁当タイムらしく「ちょっと待っててねー!」と、教室の前で待たされる羽目となる。

が、そこへ偶然、一個上の幼馴染である瞳真くんが「おつかれー」と、偶然通りすがる。



え?おまえ、三年のフロアで何してんの?

……あ、そういや伶士のクラス、学校祭何やんの?



だなんて、トントンと話を一方的に展開され、気付きゃ廊下で立ち話タイムとなっていた。

やっぱり、時期的に学校祭の話になるよな。