チャイムを押してから十数秒後、目の前のドアがガチャと開いた。

「はーい」

中から出てきたのは同じ制服を着た女の子。

リボンの色からするに2年生みたい。

「こんにちは。羅桜高校3年の桜川です。入寮の手続きをしに来ました」

「あっ、どうぞ! えっと……ここで待っててください!」

そう言って女の子はドアを全開にすると、私を玄関へ促した。

ふぅ……。

私はキャリーバッグをゆっくりとおろして、息を整える。

さっきの子、奥の方に行ったみたいだけど、寮母さんを呼んできてくれるのかな?

即入寮できるとは言われたものの、不安だなぁ……。

「待たせてごめんねー!」