“やっぱり出なきゃよかった” “私には無理だったんだ”って思ってたと思うから……。

「それで、恋々愛ちゃん……ショーの件、心変わりした?」

あ、そうだ……。

もともと今日の撮影は、ショーに出る自信をつけるために凛音くんが計画したもの。

「凛音くん」

立ち止まった私に気づき、凛音くんも足を止めて私の方を静かに振り返った。

その顔は答えを恐る恐る待ってるような不安げな表情で……。

「私……やってみてもいいかな?」

「えっ……ほんと!?」

凛音くんは少し驚いたような顔をした後、すぐに優しい笑顔を浮かべた。

「うん! おしゃれすることの楽しさも、モデルの仕事の意味も少し分かった気がして……」

でも、一番の決め手はやっぱり──────────