「絶対明日のディナーは豪勢だよね! 誕生日会♪ 誕生日会♪」

ー人だけ少し方向性がズレてる林山くん。

そして梓川くんもみんなの後について、玄関の方へ。

そうだ……みんな梅乃くんの実家に行くんだよね。

……じゃあ、私は特別寮(ここ)でー人?

「恋々愛、行こう」

えっ?

みんながズラズラとリビングから出て、玄関に向かう様子をボーッと見ていた目を、声のした方に向ける。

梅乃くんは真っ直ぐなそのアーモンドアイで私をジーッと見つめていた。

-ドクンッ。

また……胸が変に高鳴ってしまう。

「でも、私お邪魔じゃ……」

梅乃くんのご家族と会ったことないし、第一、大事な説得場面に私が居るのって絶対違和感あるよね?