「お願い、だから……っ、もうこれ以上……離れていかないで」


恋々愛がこんなに苦しんでいたことに。

ーギュッ。

俺は無我夢中で恋々愛を抱きしめた。

腕の中にすっぽりとおさまってしまう小さな体。

力を込めすぎたら壊れそうなぐらい華奢で。

こんな小さな体に、俺はどれほどの不安を与えていたんだろう。

俺が悪いのに、自分を責めさせてこんなことまで言わせて……。

言葉をつまらせながら一生懸命に話す恋々愛に、俺の胸は切ないくらいに締め付けられる。

約束したのに……。

“恋々愛の嫌がることはしない”って、俺が言ったのに。