「――なるほどね。
てか家が火事で同棲って…マジ少女マンガじゃん?もー早く言ってよ~こんなオモロいネタがあるなら!!」


「オモロいネタって…ちなみに同棲じゃなくて同居ね、同居!」



「いちごミルクより甘い同棲生活送ってますって?そうですか~」



「いや話聞いてる!?」





時は流れ、放課後。


佑奈と私は朝に約束した通り、学校から少し離れた所にあるカフェに来ていた。



学校からあんまり近いと、誰かうちの生徒に聞かれる恐れがあるから。




それで、今は魔王と同居することになった一部始終、を話し終えたところなんだけど。




「で?で!?ぶっちゃけ魔王とはどこまで進んでんの!?」




佑奈は注文したチョコレートケーキを食べるのも忘れて、前のめりになって聞いてくる。




「ど、どこまで…とは?」


「ん?ヤッたの?って聞いてるんだけど」




直球!!!




「やややヤルわけないでしょ!?」


「まだチュー止まりか」


「はっ…なわけないでしょ!!!」




しまった。思ったより大きな声が出てしまった。



周りからの視線を感じて、私は小さく縮こまって注文したオレンジジュースを飲んだ。


だけど佑奈は全然気にしてないっぽい。




「なわけない、ってことはやっぱヤッたんだ~」


「ばっ、だから、ヤッてないしチューもしてません!」


「えーお互い好きなのにー?」






…はい?