「あっ!起きた!」




目を開けた瞬間、飛び込んできたのは美少女のドアップだった。




「っ、び、くりしたぁ…」



「びっくりしたのはコッチだよ!突然倒れちゃうんだもん!」





そんな美少女の言葉に思い出す。



そうだ、魔王たちから離れようとしたらフラフラして、急に目の前が真っ暗になって…


意識失ってたんだ、わたし。






どうやらとてもフワフワなベッドに寝かされていたらしい。



ゆっくり上半身を起こして辺りを見渡すと、誰かの部屋みたいだった。



生活感溢れる…というか、溢れすぎてる。



この部屋の住人はよっぽど片付けが苦手なのか、足の踏み場のないくらい物が散らかっていた。





「…ここ、美少女さんの部屋?運んでくれてありがとう」




こんな綺麗な子なのに部屋は汚いなんて意外だなあ〜なんて思いながら尋ねると




美少女が笑顔で言った。





「だいじょぶ!運んだのお兄ちゃんだから!

あとここもお兄ちゃんの家だよ!」





ふーんそっかお兄…






え!?!?





美少女のお兄ちゃん…ということはつまり…