───……




「ねぇ、千花ちゃんってさ」



「ん?」



「昴くんのこと好きなの?」




ツインテールを揺らして歩く小学生の女の子が、持っていた給食当番のエプロンの袋を私に軽くぶつけてきた。




「……え…」



「わたしさ、
千花ちゃんに“昴くんが好き”って言ったよね?
どうしてもっと、気を遣ってくれないの?」




『友達なら応援するものじゃないの?』と女の子に睨まれる。




「応援…してるよ?
でも、決めるのは昴くんで私じゃないし…」



「でもさ、わたしが相談した時点で、
もっと昴くんに対する態度を改めようとか思わないの?」



「でも、ずっと“幼なじみ”のつもりで接してるから、改めるって言われたって…」



「“幼なじみ”にしては、近すぎるって言ってるの!」