冬馬と関わらない方がいい!その啓太の言葉が何回もリピートする。



そう分かっているのに、あの遠くを見ている冬馬の目が私の記憶から離れない。


冬馬が学校の帰りいつも病室に寄ってくれた。



話す事はたわいもないこと。



冬馬は4才年上の姉と、今二人でマンションで暮らしている。



姉の名前は風見由利香。



20才の大学生。



冬馬が由利香さんの話しをする時、



とても楽しそうに話す。



姉を思う気持ち、少し違和感があった。



「冬馬の話し聞いたら、冬馬のお姉さんに会いたくなったよ。」



『華に似てるよ。可愛いとこもドジなとこも。


後かなりお節介とこかな?」



私に似てる?



冬馬は何故?毎日お見舞いに来てくれるのだろう。



「冬馬毎日ありがとうね。私明日退院するから。」



明日退院なのか?



どうして冬馬は寂しい顔をするんだろう。



冬馬はもしかして私達が好き?



あり得ない。私妊婦だし。


なんか自分で想像して恥ずかしくなった。



私何考えてんだろう。



自惚れもいいとこ、穴があったら入りたい。