小さい頃
 俺に親が再婚し、義理の妹が出来た。
 
 名前は勝山美奈《カツヤマミナ》

 そんな彼女が俺には初めて会った時から明るくて眩しく見えた。そうまるでその日の夕焼けみたいに。

 「今日から美奈のお兄ちゃんになるの?嬉しい!」


 満面の笑みを浮かべながら言う彼女。
 ぴょんぴょん飛び跳ねると彼女の二つに結んだツインテールも揺れた。
 親父の家の玄関から見える夕焼けと一緒に
その言葉が何年も前の事なのに忘れられないでいる俺がいる。

 そして子供の頃から歌を歌うのが好きな彼女は高校生になった今でも自分の部屋で歌を歌い続けていた。