自然とアラームが鳴る時間よりも早く目が覚めた。布団から這い出てスマホの画面を見ると、そこには一件のチャットが届いていた。



『これからよろしくね』



 一気にふわふわしていた意識が覚醒し、私は布団を蹴り両手で顔を覆ってゴロゴロとベッドの上を転がる。


 ────そう、昨日から花宮先輩は私の初カレになったんだ。


 カーテンの隙間から差し込む朝日が、これからの学校生活が変わる兆しの様な気がした。