ケータイ小説 野いちご

とある先輩の、歪んだ狂愛。

recollection.2
歪んだ笑顔





「いらっしゃ~い!!暑いのにわざわざありがとうね~」


「いえ、こちらこそ誘ってもらってすみません」


「さぁさぁ上がって!アイスあるから!」



夏休みになりました。

セミの声が聞こえます。

ジリジリと暑い直射日光がアスファルトを照らします。


そんなものよりもずっとずっと暑さを生む熱源ここにあり。



「きゃーーー!!こんなお高そうなお肉いいの!?和牛じゃないっ!」


「はい。お弁当作ってもらったりしたのでお礼も兼ねて」


「そんな気遣わなくていいのに!うちの安いお肉もあるから!」



ハイテンションな母親の元気っぷりにはもうため息も出ない。


夕方、17:30を回った時刻。

先輩は爽やかな笑顔でアパートの玄関に現れた。


前々からすき焼きすき焼きと主にお母さんが言っていて、双方の予定も合ったしどうですかと。

そんな仲介人はわたしだった。



「先輩、受験勉強とか大丈夫なんですか。あの母親は放っておいても平気ですよ」


「まぁ出願はもうしたから後は受験に向けてってとこだし、平気」




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