♦︎♦︎♦︎






ーーーねえ、老師。

今の私……どう?



私、自分のせいで誰かを傷付けたり、迷惑かけるのが嫌だったの。

だから、何か言いたくても、前は言葉のひとつも出なかったの。



でも、私に手を差し伸べてくれて、もっと正直に、素直になっていいって言ってくれる人たちと出会ったの。



そしたら、出逢ったことのない、違う自分が……いいや、本当の自分が見えてきた。



そんな今の私、どうかな……?





《素晴らしいですぞ!舞空お嬢様!》





本当に、そう言ってくれる……?





《よくやった!でも、心配するから無茶すんなっていいたいの!》

《要はぶっ倒れるほど無茶しなくていい。俺たちがいるから。頼れ》





そう言ってくれる人、私を心配してくれる人たちが、今はいる……。




《舞空が今からでも『神術士になりたい』っていうなら、それでいいじゃないかと思う》



そんな私を、肯定してくれる人もいる。



もっと正直になっていいんだ、って……。








(んっ……)



頭に鋭い痛みが走って、顔を歪める。

刺激を受けて、薄っすらとゆっくりと、目を開けた。