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ふわふわするまどろみの中、仄かに香る美味しそうな匂いと、静かに沈み込む身体の感覚。
そうかと思えば急に鼻で息が吸えなくなってガバッと跳ね起きた。

「……‼︎」

死ぬかと思った!
ハッとして周りを見渡せば、見慣れない部屋の見慣れないベッドにいる自分。

「…はよ」

「……⁉︎」

隣を見れば、片肘ついて寝そべって私を眺めるイチさんが。

…っイチさん…!

そしてイチさんを視界に入れてしまえば、寝起きのボヤけた頭が昨日の出来事を鮮明に再生する。

「……っ!」

「ねぼすけ、朝飯出来たけど?」

ゆるっと口角を上げて笑うイチさん。