「おーい!大丈夫か?」



眩しい光が、カーテンの隙間から入り込み私の顔を照らしていた。



それに、今外で誰かの声が聞こえたけど…



「星南、いるなら出て来いよ。」



この声は…



「蓮…?」



蓮は、同じ施設にいて今も唯一繋がりのある1人。



腐れ縁って言った方がしっくりくる。



「入りなよ。」



カーディガンを羽織り、私は玄関の外にいた蓮を部屋へ入れた。



「サンキュー。」



「それより、何しに来たわけ?」



「あ?お前が何日も学校に来ないから、友達のいないお前のために俺が来てやったんだろう。」



「それはどうも。



っていうか、何日もってまだ昨日と今日しか休んでないんだけど。」



いちいち癇に障る。



まあ、事実なんだけど。




「は?お前何言ってんの?


3日の間、学校に来てないだろう?」




「え?」



私は、急いで日付を確認すると高熱を出して1日中眠っていた事に気づいた。



昨日は何もせず、1日眠りに続けていたのか…



「それより、珍しいね。


蓮が制服なんて。」




「たまには俺が学校に顔を出してやらないと悲しむ女もいるだろうしな。


まあ、お前もいないし面倒になったから学校抜け出して来たんだけどよ。


それよりお前、顔赤いけど熱でもあるのか?」




「あー、まあね。はは…。」



「はは…じゃねえだろう。


それに何でキッチンが荒れてんだよ。


泥棒でも入ったのか?」



「うるさいな。そうじゃないよ。


あんまりジロジロ人の部屋見ないでくれる?」




「いいから、病院に行けよな。


どうせお前、通院もしてないんだろう?



いつ具合が悪くなるか分からないんだろう?



少しは自分の体大事にしろよ。」




珍しく私の心配をする蓮。



「私に説教するなんて、珍しい…」



「まあ、俺達も高校生になったわけだしさ。


少しは大人にならないとな。」



「意味不明。


蓮の考えを、私に押し付けないでくれる?」



「そう言うと思った。


それより、タクシー家の前に回してやっから病院に行ってこいよ。


1人で行けるか?」




「子供じゃないんだし、1人で行けるよ…。


でも、さすがに歩いていくのはしんどいからタクシーお願いできる?」




「いいよ。」



蓮は、タクシー会社へ連絡してくれて10分もしない間にタクシーは着いた。