「一条くん、このノート使って。」


そう、立花に声をかけられたのは、高校に入って少し経った、五月くらいのころだった。


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高校に入り、中学と同様なんでか知らないけれど、女子から人気があった。周りの子が離していたのを聞くと、少女漫画から出てきたような性格のため、そういうのをよく読む子から人気、なんだって。

聞いても僕はよく意味が分からなかったが、女子ってそういうものなんだろうなぁと、思っていた。

でも僕はまだ一度も誰かと付き合ったことが無い。好きになったこともない。僕は、恋愛そのものに興味が無いんだ。
別に、青春のすべては恋愛じゃない、そう思っている。

誰かと遊んだこともない。僕はそういうの柄っていうのもあるし。


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そんな中、僕の前に現れた、立花椿という女の子。
どこかの誰かが噂していた通り、とっても美形の子だった。最も、今まで見たことが無かったけれど。

でも、ノートってなんでだろう、、、？


「一条くん、昨日と一昨日休んでたよね？　もし私のなんかで良かったら、ノート使ってっ！」