目の前にいる、椿。
目の前のオムライス。

そして、椿の家という、、、。


俺は今、人生の絶頂期なのかと疑うほどに幸せな空間。

なのになぜ、口からはそういう素直なことが出てこないのだろうか、、、。


ー ー ー


椿の家に泊まるということを教えてもらったのは、一昨日だった。


「海飛、私たち旅行行くのよ。」

「うん、それは知ってるけど。」


ソファにごろんと寝っ転がって携帯をいじりながら、話を聞いていた。


「椿ちゃんの家に、あさってから泊まってくれる?」


一瞬、時が止まった気がした。


「、、、!?」

「最近、空き巣とか多くて危ないのよ、だから泊まって守ってあげて欲しいのよね、椿ちゃんの事。」


、、、はっ!?

何がどうなってそんな話になるんだ!?


俺としては嬉しい限りなんだが、、、向こうは嫌なんじゃないか、、?


「じゃあ、よろしくね~。」


、、、俺、いいなんて一言も言ってないけど、、、!?


相変わらず自由な親だ、、、。
でも、椿と一緒にいられるんだからいいか。

そう俺は思って反論は特にしなかった。