ふぅ、と部活を終えて一息ついた俺。
帰り道を急ぎながら、今日の夕飯は肉じゃがだったことを思い出す。
椿の笑顔と椿の作る料理を考えていたら、どんなことでも乗り越えられそうな気がする。

今日も早く椿んち帰って、癒してもらおう、、!




「たd、、あれ?」


家について、ドアを開けながら大きな声でただいま、と言おうとしたら、ドアには鍵がかかっていて開かなかった。

家にいるのにもかかわらず、律儀に鍵をかけたのだろうか?
おかしいなぁと思いながらも、鍵を開けて家の中に入った。


「ただいま、、、椿?」


いつもなら必ず明るく帰ってくるはずのおかえりが無い。

どうしたんだろう、、、まだ帰っていないなんていうことは、絶対にないしな、、、。

電話してみようと掛けたが、すぐ近くから音はなり、諦めた。

携帯がここにあるということは、一度は帰ってきている。でも、出かけるために持って行ってはいない。

シンプルに忘れたか、短い用事だからと持って行かなかったか。

真面目な椿が忘れ物をするのは考えにくすぎる。
短い用事なら、すぐに帰ってくるだろうか。