ケータイ小説 野いちご

赤王子VS黒王子、私が欲しくてたまらないらしい。

4章「推しVSキミ」






「やー、混雑してるなー」



翌日、6人で訪れたのは日本最大規模の遊園地。

真理さん含むそれぞれのマネージャーにしっかり許可を取り、夏休みで賑わうこの場所に私たちはやって来た。


目を輝かせるタケルくんの隣で、マリナさんも負けず劣らずウキウキしてる。



「こういう青春っぽいことやってみたかったんだ~!」

「うんうん、わかるよマリリン!」



タケルくんはいつからか、マリリン呼びになっている。

そんな2人はもうすでに、手元のパンフレットに夢中だ。


でもそっか、私以外の5人は超がつくほどの有名人だから、こんな風に遊ぶ時間もなかったんだろうな。


つまり、こんなところで顔がバレたら大騒ぎになるのは必須。

だからマスクや帽子に眼鏡姿のみんなは若干怪しいけど…


でもきっと、いい思い出になる。


撮影が終われば、こんな風にみんなで過ごす時間もなくなるはずだから。



「……」

「りか子?どした」

「あ、いえ。なんでもないです」



きっと晴斗くんとのことも同じだ。


告白されて、撤回されて。


いつか私の中で、いい思い出になるはず。



今はどうしてか、フラれたみたいに胸が痛いままだけど……。




いつかいい思い出に、なる。……よね?



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