「カンパーイ!」
「カンパイなの!」
すっかりと慣れた小さな教室。中央に寄せた机にはたくさんのお菓子とジュース。
今日は日曜日なんだけど、誘拐事件解決をお祝いして、TLクラブのみんなでパーティーを開くことにしたの。
「メイドさんは、大悟さんに付き添われてちゃんと自首したよ」
お菓子をつまみながら、春音くんが昨日、あたしと蓮が帰った後のことを教えてくれる。
「ことりも、最初はやさしかったメイドさんに誘拐されて戸惑っていたけど、さっき電話したらすっかり元気だったよ。誘拐のことより最後に見た呪いの人形に呪われないかは心配してたけどね」
うっ……それってあたしのせい?
「大丈夫だろ。きっと呪いのプロがなんとかしてくれるさ」
蓮が意味深な目であたしを見てくる。これってぜーったいバカにしてる!
「ちょっと蓮! あれはリコちゃんだって分かってるくせに! それにあのおかげで事件を解決できたってことを忘れないでよね」
「確かに、あみの思いつきには毎回驚かされるよ」
春音くん……そう言いながらもクスクス思いだし笑いしてるんですけど。
「ま、まあ、結局最後はあたしのおかげで見事解決ってことよね」
「「……」」