最初からわかっていたことだった。


隆さんとあたしとではあまりに不釣合いだと。


いくら自分が相手を求めても、相手から求められるような人間にならなければ成立なんてしないということ。


全部わかった気になっていただけだった。


あたしはベッドに突っ伏して少しだけ泣いてしまった。


告白もしていないのに振られた気分だ。


制服のままベッドに突っ伏していうと、クシャッと紙が丸々ような音が聞こえてきて、自分のスカートに手を伸ばした。


突っ込んで確認して見ると、トオコちゃんからの手紙が出てきた。


今日の一件で女の子から告白されたことなんてすっかり忘れてしまっていた。


一瞬その手紙を読まずに捨ててしまおうかと思ったが、思い直して便箋を引っ張りだしてみた。


そこには女子らしい、丸っこい文字でトオコちゃんの気持ちが書かれていた。


《里奈先輩へ。


突然こんな手紙を出してごめんなさい。


実はずっと前から里奈先輩のことを見ていました。


すごくかっこよくて、可愛くて素敵な人だなと思っています。


気持ち悪いと思われるかもしれませんが、気持ちだけ伝えたいと思って手紙を書きました》