ケータイ小説 野いちご

恋愛アレルギー

症状

船見くんがあたしと手をつないだのは、一体どういう理由があったんだろう?


夜になり、自分のベッドに寝転んであたしは自分の手のひらをジッと見つめた。


一緒に映画館へ行って、お昼も一緒に食べて。


それでも船見くんにはもっと近くを歩く女の子がいた。


昼間見た光景がフラッシュバックのようによみがえってきて、あたしはキツク目を閉じた。


寝返りをうち、できるかぎり丸まって自分の体を小さくする。


そうしていると自分の体が少しだけ震えていることに気がついた。


船見くんには最初から彼女がいたのかもしれない。


一緒に歩いていた子の顔はハッキリとは見えなかったけれど、それでもとても綺麗な子であることはわかった。


当然だ。


周囲から騒がれるくらいカッコイイんだから、彼女くらいいたって不思議じゃない。


「ふふっ」


そう思うと自然と笑みが漏れてしまった。


それなのにあたしは今の今まで船見くんには彼女はいないと思い込んで接してきてしまった。


問題は自分の体質だけだと思っていた。

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