「実はさ、杏奈にはサンライズのマネージャーのサポートをしてもらってたんだ。」

たまに、裏方で手伝いをしていたくらいなので、顔はそこまで露出していないということだった。

似ているとはいえ、私達は他人だ。

杏奈さんを知っている人が、見れば分かってしまうだろう。

そこだけは注意しなければならない。

顔だけではなく、行動なども
杏奈さんに寄せる必要があるかもしれない。

「マネージャーと事務所には話をしてあるから、そこは安心してね。」

蓮は私の頭をポンと撫でた。

杏奈さんにもこんな風に優しく接していたのだろうか。

お兄ちゃんがいたら
こんな感じなのかな。


(コタ…また会えるかな。)


何となくコタのことを思い出した。