ケータイ小説 野いちご

竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~

1.ミレイナ、ラングール国で奮闘する
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 竜人の国、ラングール国。

 圧倒的に強い竜王が治めるこの国の王宮の片隅には、親を失って保護された魔獣達が暮らす保護施設──魔獣舎がある。
 その魔獣舎では、ここ数週間毎日のように繰り広げられる光景が広がっていた。

(ううっ。これは待ちきれなくなっているわ)

 お肉を切ってお皿に載せている最中から、視界の端にもふもふが揺れているのが見える。
 しかも、ひとつじゃなくてみっつ!

[ミレイナー、お腹空いたよー]

 さっきからしきりに食事を催促してくるのは、白い毛並みの美しいフェンリル──エミーユ。

[腹ぺこで死にそうだぞ!]

 なぜかちょっぴり偉そうにそう宣うのは、やんちゃなフェンリル──シェットだ。

[僕もお腹空いたかも……]

 そしてもう一匹、少し内気なフェンリルのイレーコは文句こそ言わないものの、物欲しげな視線をミレイナへと視線を送ってくる。


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