私たちが結城くんを確かめた日から、夏樹が由真の側から離れない。

夏樹、どうしちゃったんだろう。今までこんなこと無かったのに。

私は湊にそっと聞いてみた。

「ねえ、湊。夏樹の様子が最近おかしくない?何かと由真に絡んでるよね」

「・・・、芽衣ってさ、鈍感だよね。」

「なんで夏樹の話なのに私が鈍感になるのよ!」

「芽衣はさ、おこちゃまなんだよな。この前も食べ過ぎて吐いてるし」

「それとこれとは関係ないでしょ!湊のバカ!」

「鈍感リバース芽衣!」

「もう、いつも私の悪口を言う!湊なんて嫌い!」

そう湊に言って、プイッと顔を湊から背けた。

「本当に、芽衣は鈍感なんだよ」

小さい声で、せつなそうにつぶやいた湊。