2学期の始業式。

暦の上では秋なのに、太陽は憎たらしいぐらいサンサンと降り注いでいた。

「おっはよー!しーのちゃん!と、仁坂くん」

後ろから私の大好きな声が聞こえた。
今日は珍しくまどかちゃんが登校中に駆け寄ってきてくれたのだ。

いつもはもっと早いのに。

夏休みボケとか?

それにしても仁坂をおまけ扱いするとはさすがだなぁ。

「おはよ、まどかちゃん!」
「はよー」

仁坂はあくびをしながら棒読みで挨拶した。

お?こちらも夏休みボケ?

「あと仁坂くん!誕生日おめでとー」

そう言うのと同時に、まどかちゃんはどこから出したか分からないクラッカーをパァンと鳴らした。

その火薬に私は少しむせる。

「げほっ、ごっ、え、仁坂今日誕生日なの?」

「いや明後日」と私の質問に答えながらも仁坂はむせる私の背中をさすった。

え、そうなんだ?!知らなかった!

誕プレどうしよ・・・。