「日直ーっ、悪いけどこれ、職員室まで運んでおいてくれるか?」


4限目の授業が終わって、日直の私は教科担当の先生に頼み事をされてしまった。


先生の言っていた" これ " とは、教卓の上にある、今日までの宿題として出されていた山積みのノート。

いくらクラス全員分とは言え、なんでこんなにたくさん!?


それに加えて、分厚い資料の本も何冊かある。


「古賀が日直か。すまないが頼んだぞ」

先生が、にっこりと私に笑いかけて教室を出ていく。


日直は毎日1人ずつ、出席番号順にまわってくる。


基本の日直の仕事以外に何か頼まれたりすると、内容によってはちょっと1人だけでするのは大変だなぁ。


今みたいにノートを運ぶくらいなら、まだ良いけど。


今から昼休みで、お昼ご飯の時間だけど、先に運ばなきゃ。ご飯は少しお預けだなぁ。