潮風が髪を揺らし、鼻腔をくすぐる。

太陽に照らされた海がキラキラと輝いて、少し眩しい。

だが、そんな眩しさもどうしようもなく愛おしい。

今そう思えるのは、きっとあなたのおかげ。

ーー強がらんといて。俺の前ではありのままでおってほしいねん

ありのままの私を受けいれたあなた。

ーー人には、得意不得意あんねん。できんことがあったら、助けてもらうねん

頼ることも大事だと教えたあなた。

ーー紅愛~!

私の名前を呼んだあなたの顔は太陽よりも眩しかった。