始業式が終わって、教室に戻った。
教室には、蛍くんと響くんの姿があった。
「はぁ……もう帰りてぇ……」
「お前、成績いいわけじゃないんだから、今日は真面目に授業受けろ」
どうやら、始業式の日は出席必須らしく、いやいや登校してきたみたいだ。
というか、始業式には出席しなくてもいいのかな……? あはは……。
「別に悪いわけでもないやろ。お前が良すぎんねん」
「Aクラスから落ちたら困るだろ」
「はいはい。あー、明日からはサボる……」
陸くんも遅れて戻ってきて、さっそく授業が始まった。
授業といっても、午前中は学活。2学期の予定の説明を担任の先生がしてくれた。
体育祭に文化祭、楽しい行事が目白押しで、高校生活がますます楽しみになった。
お昼休みになって、教室からぞろぞろと出ていくクラスメイトたち。
「腹減った~!」
響くんが、そう言ってお腹をさすっている。