⁂*⁂*⁂



 次の日のお昼休み。


 王子様との密会の時間が、
 やって来てしまいました。




「すず。石造様LOVEは良いけど、
 今日はお昼食べるの、忘れないようにね」


 私を笑顔で送り出す、瑠奈ちゃんに



『天音先輩との密会を、秘密にしてごめんね』


 罪悪感を、ハイテンションな笑顔でごまかし
 手を振り返す。




 カバンと胸のバクバクを抱えて。

 廊下をのろのろと歩き。

 ひっそりとした、部室棟に到着。



 廊下の突き当り。

 廃墟化された、
 美術部専用の美術室のドアを開けると。



 そこには

 机の前に座ったまま、ほう杖をつく
 天音先輩が。




 あらためて見ても、この王子様。

 
 手を合わせて拝みたくなるほど
 綺麗な顔してるなぁ///