そして翌日。
あたしは早く蕾の変化が見たくていつもより10分早く家を出た。
昇降口で上履きを確認するといくつものが画鋲が刺さっていることに気がついた。
だけど犯人はよほど間抜けなのか、どれもクツの内側に突き出してはいなかった。
これなら間違ってはいてしまったとしても痛くはない。
画鋲をひとつひとつ外してゴミ箱に捨ててから、B組へと向かった。
画鋲を外す作業に時間を取られてしまって、結局いつもより5分早く教室に到着しただけだった。
自分の机の中が無事かどうか確認していると、樹里たちが登校して来てしまった。
樹里や相変わらず蕾を従えるようにして歩いているけれど、蕾は樹里の言葉に気のない返事を返すばかりだ。
「ねぇ蕾聞いてる?」
樹里が昨日見たおもしろいテレビ番組について話をしていても、表情ひとつ変えない蕾。
そんな蕾にさすがに不信感を持ったようで、樹里は眉間にシワを寄せた。
「あ、ごめん。ちょっとぼーっとしてた」
蕾はそう言って苦笑いしている。
「どうしたの蕾。朝からずっとぼーっとしてさ」
「うん……お腹減っちゃって」
「はぁ?」
樹里はますます怪訝そうな表情になる。
あたしは早く蕾の変化が見たくていつもより10分早く家を出た。
昇降口で上履きを確認するといくつものが画鋲が刺さっていることに気がついた。
だけど犯人はよほど間抜けなのか、どれもクツの内側に突き出してはいなかった。
これなら間違ってはいてしまったとしても痛くはない。
画鋲をひとつひとつ外してゴミ箱に捨ててから、B組へと向かった。
画鋲を外す作業に時間を取られてしまって、結局いつもより5分早く教室に到着しただけだった。
自分の机の中が無事かどうか確認していると、樹里たちが登校して来てしまった。
樹里や相変わらず蕾を従えるようにして歩いているけれど、蕾は樹里の言葉に気のない返事を返すばかりだ。
「ねぇ蕾聞いてる?」
樹里が昨日見たおもしろいテレビ番組について話をしていても、表情ひとつ変えない蕾。
そんな蕾にさすがに不信感を持ったようで、樹里は眉間にシワを寄せた。
「あ、ごめん。ちょっとぼーっとしてた」
蕾はそう言って苦笑いしている。
「どうしたの蕾。朝からずっとぼーっとしてさ」
「うん……お腹減っちゃって」
「はぁ?」
樹里はますます怪訝そうな表情になる。