テスターが2人の死体を運び出してからどのくらい時間が経過しただろうか?


あたしはずっとひとりで椅子に座っていて、緊張と恐怖で全身に汗をかいていた。


体の中からどんどん水分が出て行って、喉が渇いて仕方がない。


声を上げようとしても喉にひっかかって出てこない。


このままテスターが戻ってこなければ、誰にも気が付かれなければ、あたしは死んでしまうだろう。


意識が朦朧としてきて視界が歪む。


無理矢理意識を保つことが困難になってきたとき、再び倉庫のドアが開かれた。


その音に反応して意識が戻ってくる。


眩しい光が差し込んできてすでに朝になっていることがわかった。


助けが来てくれた!?


と喜んだのもつかの間、倉庫に入ってきたのはテスターその人だったのだ。


一気に体が緊張に包まれる。


テスターは重たそうな麻袋を引きずり、倉庫内に入ってきた。


あれはなんだろう……?


あたしは身をよじって少しでもテスターから遠ざかろうとした。


テスターは上機嫌で、鼻歌を歌いながら麻袋を床に置いた。


ドサッと重たそうな音が聞こえてくる。


途端に麻袋がグネグネと動いたのだ。


「ヒッ」


小さく悲鳴をあげると、テスターがあたしを見て笑い声をあげた。