意識が覚醒するにつれて体の痛みを感じた。


「っ……」


目を開けるとホコリっぽさに顔をしかめる。


目の間に待っているホコリを手で払おうとして、自分のからだが椅子に拘束されていることがわかった。


両手は体の後ろで組まれ、胴体は椅子にロープで固定されている。


唯一足は自由になっているが、しっかりと座らされた状態なので立ち上がることもできない。


目が慣れてくるにつれて体の痛みも強くなり、まだ脳みそがしびれているような感覚があった。


強く左右に首を振り、その痺れを振り払う。


「ここは……?」


呟くと、隣から声が聞こえてきて視線を向けた。


そこにいたのはあたしと同じように拘束された智恵理と栞の2人だったのだ。


2人とも頭が垂れ下がり、意識が戻っていない。