「ひーやーまーくーん!!!」
昇降口でローファーからスリッパに履き替えている日山くんを発見した私はすぐさま彼の元へ駆け寄る。
「おはよう、日山くん!今日も一段とお美しい姿に私は尊死してしまいそうなくらい好きなのですが!!
毎日私が生きる糧となってくれてありがとうございます!!」
息継ぎなし&早口で喋り、合掌する。
「おはよう、花崎さん」
大勢の人がいるからなのか、彼は毎朝ホワイト日山で対応してくれる。
たまにでいいからブラック日山で私を罵ってくれないだろうか…
「スゥゥゥゥゥ───ッハァァァァァ───ッ」
大きく息を吸い込み、思い切り吐く。
それを何度も繰り返す。
「…え、何してんの?」
怪訝そうにする日山くんがそう聞いてくる。
「今、日山くんと同じ空間にいるので日山くんが吐き出した二酸化炭素を私が吸い込もうと思いまして……」
「うわぁ…」
「あ!日山くんの首筋に一滴の汗がぁっ!!」
ハンカチを取り出し、サッと日山くんの汗を拭き取る。
襟元から見える喉仏と鎖骨がえっちだ!!
そんなことを思いながら汗を拭いたハンカチを眺める。
「日山くんの汗ゲットじゃぁぁぁぁ!!!」
「うわぁ……!!」