「あーいーしーてるーよ〜〜マイスイートハートゥ……」
べいんべいんとアコースティックギターで自作の失恋ソングを歌う私。
そしてお客さんは──…
「みおちゃんつまんなーい」
「ぼくアニメのおうたがいい〜」
やいのやいのと保育園児たちからブーイングを浴びせられた。
私は現在、家の近くにある保育園にいる。
もう少し詳しく説明すると…
毎週水曜日の放課後、
小さい頃に通っていた保育園でボランティアとして弾き語りをしに来ている。
ここの保育園は音楽や歌が大好きな子たちが多いので、
卒園生である私が更に音楽を好きになってほしいと思い、始めた活動なのだ。
後、叔母がここの保育士してるからやらせてもらってるってだけなのだけれど。
そして完全なる失恋をした私は日山くんへの想いを歌にしたのだが、子どもたちには評判が良くなかったご様子。
「みおちゃん、みおちゃん!さいきんのはやりのおうたうたって〜!」
「ぼくかめんライダー!」
「あえてドラ○もん〜!」
失恋真っ只中の私に幼児たちがわいわいとリクエストをしてくる。