ケータイ小説 野いちご

星屑の涙に君を想う

プロローグ



「あのさ。別れようよ」


 (かい)くんが、冷え切った目でそう告げた。

 瞬間、ゴンッと頭を殴られた感覚がする。

「ど、どういうこと……?」

 かろうじでそう言う。でも、海くんの瞳は冷たいままだ。

「どういうこともねぇよ。わ・か・れ・よ・う、って言ってんの」

 普段の彼とは打って変わった口調に、足がすくんだ。

「ど、どうして?」

 海くんは後頭部をかきながら、めんどくさそうに言う。

「飽きたからじゃね? 付き合うの、疲れたから」

「っ……!」

 私は息を呑んだ。ウソ……私といると、疲れる、の?

 私といたくないから、別れようって……?

「そんな……あの時、いいよって、言ってくれたのに?」

 泣きそうになりながら、どうにか言葉をつむぐ。

『付き合ってください』と彼に告白した時、海くんは『いいよ』と、太陽のような笑顔で言ってくれたというのに。

「だーかーら。もうその気もなくなったってことだよ」

 俺、飽き性だし?と海くんが笑う。

 でもその笑顔は太陽みたいじゃなくて、氷のような、かわいた笑顔で……。

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