「2人共。廊下が終わりましたら自分の部屋の掃除をして下さいね?
いらないものは、捨てて整理整頓して下さいよ」

「はーい」

 私とキラ君は、返事をする。
そうだ、自分の部屋も掃除をしないと……。

 そして残りの廊下を拭いた後に部屋に向かった。
入る時に拍子の戸を見ると小さな穴がいくつも空いていた。
 これは、世話係の準妖精の三つ子の仕業だ。

何故か来るたびに拍子を突き破るように入ってくる。 
 そのために穴が増えて行った。
これも張り替えないといけないよね……?
 自分1人でやれないから、ルイがシンに手伝ってもらおう。

 とりあえず部屋の整理を始めた。
机の周りを片付けて、おもちゃや本などいらなくなった物を段ボールに詰め込んだ。
 すると私の赤ちゃんの頃のアルバムを見つける。
あ、懐かしい……。

と言ってもそんなに月日が経った訳ではないが。
 でもあの時は、転生してきたばかりだったから、不安で仕方がなかった。
 今だと当たり前になっている日常だが……。
すっかり手を止めて見ているとキラ君が部屋に入ってきた。

「カレン。何手を止めて見ているんだよ?
早くやらないと叱られるぞ?」

「あ、キラ君。見て見て、私の赤ちゃんの頃の写真だよ!」

 私は、キラ君にアルバムを広げて見せた。
そうしたらキラ君は、驚きながらもジッと見ていた。

「……お前もそんな時があったんだな?」

「えっ~当たり前だよ。私転生者でも、キラ君と同じ赤ちゃんからだもん」

 今だといい思い出になっている。
私は、そう言い切るがキラ君は、ふーんと言うだけだった。
 だがずっと見でいるので、ちょっと恥ずかしくなってきた。

「あ、こら。お前ら部屋の片付け終わったのか?」

 急に大きな声で話しかけてきたので、私もキラ君もビクッと肩を震わせた。
 び、びっくりした~!!