そんなある日、私は廊下で松木くんと話していた。私は思い切って聞いた。
「好きな人いるの〜?」
わざと、いたずら笑みを浮かべた
茶化してるように
ちょっといじりたかった
軽い気持ちだった
でも心の中はドキドキだった
いるのかな……いないのかな……
「え?」
彼はちょっと笑って
「そりぁ人間だからね」
ふぇ、
「い…いるの〜?」
「うん、まぁ」
いいなぁ、彼に好かれてる女の子
いいなぁいいなぁ
「誰なの〜?」
私はいたずら笑みをうかべて、茶化してるように必死の演技をした
相手が気になる
聞いたって意味ないけど
「おぉっ単刀直入だね(笑)」
「えへへ」
それ以上は教えてもらえないと思ってた
それは言えないよ〜とかなんとか言われるのかなって思ってたのに……
「んー、俺さ親友がいて」
声のトーンが落ちた。
親友はきっと鈴木の事だ
「親友と俺の好きな人いい感じなんだよね。多分もう直ぐ付き合っちゃうからさ。
俺、別に片思いだからどうこうしなくちゃいけないってわけじゃないのかなって思ってさ…まぁ、大人になったんですよ」
へ…きっとかりんちゃんだ
鈴木達と同じクラスのふわふわ系のかわいい女の子。鈴木と両思いだって言われてた。確か二人付き合ってるんだよね。
二人はたしかにちょー幸せそうだ。
カリンちゃんじゃなくても鈴木の人懐っこさだ、確かに松木君にはかなわないのかな…
「あ…」
言葉を失っていた
謝ろう
そう思った、悪ノリで聞いたこと
すると…
「お、お前ら〜歴史のこの宿題やった〜?」
鈴木が笑顔で私達のところにきた
そこからは普通に話して解散した
家に帰り
「はぁー」
おーきなため息
明日絶対絶対絶対絶対謝ろう
軽い気持ちで聞くんじゃなかった
罪悪感でいっぱいなのと
失恋したのと
よくわからかいおもいで
涙がでてきた
「はぁ…」
ていうか大人すぎだよ
切なすぎだよ