「11時半になりました。準備はいいですか?」



介添人のおばさんが私の衣装を持って、微笑んだ。



「あ~、緊張する」


「お父さん、大丈夫?」



私は、お父さんと腕を組み・・・

ゆっくりと扉の前に立った。




映画やドラマでよく見る光景。


扉の向こうに、未来の旦那様が立っているんだ。




まだ信じられない。


本当に自分の結婚式だと思えないよ。



お父さん、今まで本当にありがとう。


お父さんが許してくれたから、先生と付き合うことができた。



いつも先生を家族の一員のように大事にしてくれてありがとう。






泣かないように、ゆっくりと息を吐き、気持ちを落ち着ける。



ゆっくりと扉が開く。